世界文学全集への挑戦、2年目に突入

40代既婚の男がふと思い立って世界文学全集に挑んでいます

人の入り乱れ

 『どん底』の恐らく最後の幕の直前まで読み進めました。
 それまでさまざまな方面から展開してきた事柄が一つのところにまとまってきて、そしてぶつかり、人が入り乱れて、それまで味方同士であったはずの人々の間に亀裂が入りもします。人の命に関わるようなことまで起きました。
 結末できれいにまとまることに向けて、一度荒れた状態になっているのではないかと思います。

静寂

 『どん底』の今日読んだ箇所では、静寂があることがト書きに示されているところが少し間を空けて続いていました。
 ドアが音を立てて閉まった後の静寂と、登場人物が静かに立ち去った後の静寂ということで、相互に異なる入り方がそれぞれの静寂に別々の印象を与えるように思います。
 舞台で上演されている中で静寂がうまく活用されると、表現に大きな効果がもたらされそうです。

真実

 『どん底』の今日読んだ箇所では、登場人物たちが真実や嘘といったことについて話しています。
 その中で、ある登場人物は、真実のつらさに圧倒されてしまったようです。この人物にとっての真実は、貧しいことだったり、生活がしづらいことだったり、といった苦しいことが多そうです。真実がそのようなものであるならば、真実に何の意味があるか、というのがこの人物の思いであるようです。

夏至

 今日は本とは違う話題にします。
 今年も夏至が過ぎ去りました。昼が最も長い日が終わり、これから半年、日に日に昼が短くなっていきます。残念というか寂しい気がします。 

登場人物たちの唄

 『どん底』の中で、人々のセリフに混じって複数の登場人物が唄(いま読んでいる訳ではこの字が使われています)を歌っています。
 歌われているのは、第一幕が始まる前に音符つきで紹介されている唄です。登場人物たちの多くに共通する思いを唄に乗せているということだと考えます。
 戯曲らしい表現の手法だと思います。

もの柔らかい人

 『どん底』の第一幕を読み終えました。
 第一幕の最後で、恵まれない境遇に生まれ育った登場人物が、ある人物のことを父親のような、もの柔らかい人だ、と言っています。それに対して、言われた人は、もまれすぎて柔らかくなったと答えています。そういう人は実際にたくさんいることでしょう。
 普段一緒にいる人たちの間に外から来た存在であるこの人物が中心的な役割を担うことになるのかもしれません。

巡礼

 『どん底』の今日読んだ箇所で気になる記述がありました。
 巡礼として紹介されている登場人物が、巡礼であるかを問われて、地球の上にいるならば自分たちは皆、巡礼だ、と答えています。わかったような気がしてしまいましたが、少し考えました。
 巡礼とは、諸方の聖地や霊場を参拝してまわること、また、その人を指すようです。多くの人はそういう旅をすることはないと考えます。
 しかしながら、巡礼の目的として想像される、真理を知ることなり幸福になることなり、といったことであれば人は求め、そのために行動していると思います。そうであれば、それを求める先が聖地や霊場でなくても、巡礼であるといえるのだろうと考えます。