3年目の世界文学全集への挑戦

40代既婚の男がふと思い立って世界文学全集に挑んでいます

「僕」と主人公

 『南方郵便機』は「僕」という人物が語り手になっていますが、それ以上に話の中心になっていて主人公らしい人物が別にいます。
 中心になっている人物から「僕」への手紙が紹介されながら、「僕」も経験した過去のことらしい記述があり、ついていきづらい気がしています。

年老いた教師

 『南方郵便機』で、パイロットになった人物が年老いた恩師たちを訪ねる記述を読みました。
 年齢が数十歳違うと想像しますが、その違いで飛行機との関わり方も異なりそうです。現代のICTによる変化も大きい変化ですが、飛行機で空を飛べるようになったというのも相当に大きい変化であると思います。
 パイロットと恩師たちとの間で、空を飛ぶことについての考え方が相当異なることがうかがえます。

空からの眺め

 『南方郵便機』には空からの操縦士の視点による眺めが描かれています。
 この作品が書かれた当時は現代ほど飛行機に乗ることが一般的でなかったでしょうから、空からの眺めは多くの人にとって見る機会がなかっただろうと思います。この眺めの描写はとても興味深いものだったのではないか、そして、この作品はそのようや楽しみも与えてくれる作品だったのではないかと考えます。

サン=テグジュペリ『南方郵便機』

 サン=テグジュペリの『南方郵便機』を読み始めました。
 新潮文庫の『夜間飛行』に一緒に収録されており、文学全集に収められることもあるようであることから、続けて読むことにしました。
 これはサン=テグジュペリの最初の作品です。飛行機に乗ることが現代ほど一般的でなかった時代に、パイロットが自らの経験を活かして小説を書いてその世界を紹介してくれることは、当時の人たちにとってとても心を惹かれるようなことだったのではないかと思います。

『夜間飛行』を読み終えました

 『夜間飛行』を読み終えました。
 ほかの作品と一緒に収録されている本で読んでいて、どこまでがこの作品かを調べておらず、長さを知らずに読んでいたのですが、今日読む中で終わるとは思っていませんでした。長さだけでなく話の展開としても、このあたりで終わるのは意外でした。
 しかしながら、実際に終わってみると、見事な締めくくりだと思います。挑戦し続ける人間の一場面が切り取られているような印象です。

事務的な話

 『夜間飛行』のいま読んでいるあたりでは、ある飛行機が困難の中にあるときの地上での動きについての記述が続いています。
 苦悩して一人でいたい思いや、苦悩する人に同情して励ましたい思いが交錯します。しかしながら、感情の話はされずに、事務的な話のみがされます。
 男同士らしい場面だと思います。

諦めの空気

 『夜間飛行』に登場するある飛行機が暴風雨のために困難に直面する様子が描かれるのに並行して、地上の人たちのことも描かれています。
 ある人たちは、その飛行機が予定どおりに到着しないことで、意気消沈しているためもあるかもしれませんが、諦めのためか前向きな行動をしなくなっています。リーダーシップを取る立場の人物がそれを察知します。そのような空気に飲み込まれることなく状況を変えようとするところに、この人物がリーダーであることが現れていると思います。