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世界文学全集への挑戦、2年目に突入

40代既婚の男がふと思い立って世界文学全集に挑んでいます

鯨漁

 船長が復讐を目指している白鯨はまだ登場しませんが、ほかの鯨の漁をしようとする様子が、『白鯨』の今日読んだ箇所に描かれています。
 複数の組に分かれて漁をしますが、組のリーダーを務めている航海士たちはそれぞれ個性的です。
 鯨漁がどのようなものであるかをまったく知りませんでしたが、生き生きとした記述でそれを示してくれています。

偶然と自由意志と必然

 『白鯨』で、主人公が友人と一緒になわで織物を作りながら考えたことを読みました。
 規則正しく動いているものに自分が手を加え、さらに友人のランダムな動きが加わることで、できる織物が違う作りになっていたようです。それを見た主人公の考えたことは、偶然と自由意志と必然とが関わりあって物事が起きる、というようなことであると理解しました。うまいことをいうと思います。

鯨のいる場所

 『白鯨』の今日読んだ箇所では、鯨のいる場所についての説明がされていました。
 鯨は、太平洋、大西洋、インド洋をまたにかけて非常に広い範囲を泳ぎ回っているようですが、それでも、人間は同じ鯨と別れた後で再会することがあるということです。
 それを伝聞としてではなく、自らの経験を背景として述べられるところがこの作品の著者の強みだと思います。

夜半直

 『白鯨』の今日読んだ箇所には、深夜の当直の場面がありました。
 出てきた「夜半直」という言葉がわからなかったので調べてみたところ、middle watchの略で、0時から4時までの当直のことをいうようです。
 水をリレーで運んでいる乗組員のうちに話をしている人たちがいる様子が描かれています。まわりが海で明かりはなく、船から発する音だけが聞こえる、という暗闇と静寂から、恐ろしいような清潔なような感じを受け、経験してみたい気がします。

白という色

 『白鯨』の今日読んだ箇所では、白という色が人に恐怖を与えることについての主人公の考えが述べられています。
 それはいいとして、白が優越を示すということも記している中で、肌が白い人の優越についても述べているのが引っかかりました。主人公は、いわゆる未開の地から来た人物ととても親しくなっているように、人を差別して遠ざけるようなことはしなさそうでありながら、人種によう偏見から自由ではないということではないかと思います。主人公の設定がそうであって、著者自身の考えでないことを期待します。

強い思い

 『白鯨』の今日読んだ箇所では、主人公が乗っている捕鯨船の船長が、モービィ・ディックと呼ばれる鯨に対する強い復讐心をどのように持つに至ったかが記されています。
 船長はこの鯨を、ただ単に身体の一部の機能を奪われた相手というよりも、この世にある悪いものすべてを象徴するもののように捉えているように思います。
 主人公はほかの多くの乗組員ほどには影響を受けていないようですが、自らは同じような害を受けていない乗組員たちの多数にも船長の思いが伝わり、熱心にその復讐を共に遂げようとしている様子です。それほどの影響を与えることのできるほど強い思いだということであると考えます。

情報の伝わり方

 『白鯨』の背景になっている時代は、19世紀の中頃のようですので、今とは全く異なります。
 通信手段が充実してはいないため、ひとたび捕鯨船が航海に出ると、外部の人たちとの接触はとても少なくなります。そういう状況だからこそ、モービィ・ディックと呼ばれる白い鯨についての噂は人の想像によって膨らんでいったようです。
 現代のように一つの情報が簡単に世界中で共有されることは極めて特殊な状況であることについて改めて考えました。