知りたい思い
『白鯨』の今日読んだ箇所では、鯨の骨や鯨の化石について触れられていました。
もちろんそれらはとても大きいのですが、その大きいということが、主人公にとって重要なことである様子です。対象が大きな存在であるからこそ、普通のものにくらべて、熱心に良く知りたいという動機を持っているようです。
知りたいから調べる、知ってもらいたいから人に伝える、という熱い思いが伝わってきます。
結末に向けた情報の出し方
『白鯨』には、主人公が乗った捕鯨船の乗組員に後々起こることがほのめかされる箇所がいくつかあります。今日読んだ箇所では、ある乗組員が海上に漂うことになった場面がありましたが、それが主人公にも起こるということが示されました。
読者としてのこのブログの主には、どうなるかがわからない状態で結末を迎えたい気持ちがありますが、そのような望みを差し置いてでも、少しずつ結末について情報を与えることで著者はどのようなことを狙っているのでしょうか。
龍涎香
『白鯨』の今日読んだ箇所に、龍涎香というものが出てきました。抹香鯨の腸から採れるものであるようです。龍の涎の香とは、いかにも稀にしかないもののような名称だと思います。どのような香りがするのでしょうか。
この龍涎香が採れそうな鯨をほかの捕鯨船から奪おうと、主人公が乗った捕鯨船の高い立場の乗組員が、外国のほかの捕鯨船の船長と、その捕鯨船の乗組員を通訳として話します。船長が英語を知らないのを利用して、最初の言葉とは違う内容を通訳が話しながら話し合いが進み、その様子がおもしろおかしく書かれています。同じような場面を何かで見たことがある気がしますが、この作品はかなり昔の作品であることから、これが最初だったのかもしれないと思いました。