3年目の世界文学全集への挑戦

40代既婚の男がふと思い立って世界文学全集に挑んでいます

方針

『テス』の今日読んだ箇所で、主人公とその夫は、二人の関係についての方針について同意した様子です。 そこで一区切りついて、その先をまだ読んでいませんが、おそらくその方針のとおりに行動することになるのだと思います。 いずれか一方または双方の命に…

緊張した共同生活

『テス』の主人公とその夫の間の緊張した共同生活についての記述がしばらく続いています。 夫の側は、テスに親しみを感じることはできない、しかしながら、テスを憎んでいるわけでもない、といった様子ではないかと思います。 わざと傷つけ合うようなけんか…

親しさを妨げるもの

文庫本で上下巻に分かれた『テス』の下巻の冒頭を読んで、前回の記事に記した感想が誤りであったことがわかりました。 テスと夫は、弱い者同士ということで受け入れ合うことはできず、敵対はしないにしても、親しくはすることができずにいます。 夫の側の身…

弱い者同士

『テス』の主人公は、結婚する前に婚約者に伝えようとしていながら伝えられなかった過去の経験の問題を、結婚した直後にあったきっかけにより、夫に話そうとします。 そこで意外な展開がありました。 この二人は弱い者同士の夫婦なのだと思います。だからこ…

そうなっていたかもしれないもの

『テス』の今日読んだ箇所でついに主人公は結婚します。 しかしながら、主人公には過去の経験のために結婚をただ喜ぶことができない思いがあります。相手の男性が愛するのは本当の自分ではなく、自分がそうなっていたかもしれないものである、と主人公は考え…

仲間たち

『テス』の主人公は断り続けていたプロポーズを受け入れて婚約します。 その婚約はまわりの人たちから温かく受け止められます。同じ男性に思いを寄せていた仕事の仲間もねたむことなく接してくれて、主人公に自分が正しいと思っていることをしようと思わせる…

妥協

『テス』の主人公は、しばらくの間葛藤していたことを実行に移し、あることについてプロポーズされた相手に話そうとします。しかしながら、最後まで成し遂げることはせずに途中で妥協してしまいます。 話さずにいたからには、ずっと黙っていようというように…

名古屋グランパスのJ1昇格

今回は本とは違う話題にします。 名古屋グランパスがJ1昇格プレーオフで優勝し、J1への昇格を決めました。このブログの主は、野球の中日ドラゴンズのファンであることの延長線で、名古屋グランパスを応援しています。 リーグ戦での順位が上であることから引…

葛藤

プロポーズをされた『テス』の主人公の葛藤が続きます。 受け入れて結婚したい思いと、以前の過ちのゆえにそうしてはいけないという思いとの間で揺れ動いています。過ちというのは邪悪だったからしたことではないのですが、それを気にするようにさせるのは、…

プロポーズ

『テス』の主人公は、ある男性からプロポーズされます。そして、思いがけないタイミングではあったものの、もともと考えていたとおりにそれを断ります。 残念であっても断らざるを得ない、そして、断る理由を具体的には言えない、という難しい状態です。 も…

父と子

『テス』の主人公に思いを伝えた男性が、実家に戻って父親に結婚したい意向を伝えに行く場面を読みました。 この人物は、父親の期待に反した進路を選択していますが、それでも結婚のことについては父親の考えを確認しようとしています。この作品の当時は現代…

ある暑い日

『テス』の今日読んだ箇所に、ある夏の日についての描写がありました。これが本当に暑そうでした。とてもうまく表現されていたと思います。 現代の東京の猛暑日ほど暑くないだろうと思いましたが、エアコンがない時代のことですから、どこに行っても暑いだろ…

誠実な男性

『テス』の主人公は、ある男性と両想いでありながら、訳あってその関係に積極的にならずにいます。 その男性に対しては、主人公の仕事の仲間たち3人も心を引かれていることが示されています。 男性の側はどうかというと、主人公に近づこうとしながらも一線は…

意図せぬ盗み聞き

『テス』の主人公は、牛の乳搾りをする仲間と同じ部屋で寝る生活をしています。ある日、ほかの人たちよりも早く床に着いたときに、後から着いた人たちの話し声を聞くことになりました。 同じ部屋で仲間たちと一緒に寝るという背景も、ある日に一人だけ早く床…

ハープ

『テス』の今日読んだ箇所に、ある男性が夕暮れにハープを演奏していて、それを主人公が聴いている場面がありました。 とても良い雰囲気だと思います。楽器も演奏も大したことはなかったようですし、演奏している人物はただ自分がしたいからしていた様子です…

一人ひとりの違い

『テス』の今日読んだ箇所でも、主人公が再会した人物を中心として話が展開しました。 聖職者の子として生まれて大人になってから農民の中に初めて入り込んだこの人物が、一言で農民といっても同じではなく一人ひとりは異なることを知ったというような場面が…

再会

『テス』を読み進めたところ、主人公が作品の冒頭で一度会った人物と再会する場面が出てきました。 そして、記述の中心がしばらくこの人物に移ります。聖職者の息子でありながら父親と異なる思想を持ち、父親が期待するように聖職者の道を選ばなかっただけで…

旅立ち

『テス』の主人公は、家族も承知の上で家を出て、生まれ育った地とは異なる地へと旅立ちます。温かく見送られてはいません。 それまでいた地では小規模な酪農が行われていたようですが、新しく住む地は同じ酪農でも実施している規模が大きいようです。細かい…

実体のある心の痛み

『テス』の主人公は、人からどう思われるかを気にしないようにし始めることができましたが、人目とは関係のない、実体のある心の痛みを経験します。 家族が力になってくれないばかりか、聖職者にも助けてもらえず、とても苦しい状態です。 一区切りついて、…

つかの間の思い出の種

『テス』の主人公は、人の目を気にして引きこもるような境遇になってしまいます。 その後しばらく経って主人公がまた表に出るようになったところに時期が移ります。自分がほかの人にとってつかの間の思い出の種にすぎないということに気づいたことで行動が変…

本音

『テス』の主人公は、家族に知らせることなしに、住み込みの仕事先から家に戻ります。 そうしようと決心する理由があったからですが、その理由を母親に話しても理解してはもらえませんでした。子をことを思う気持ちからその住み込みの仕事を勧めたと自ら思お…

衝突

『テス』の今日読んだ箇所では、主人公と近所の女性たちとの間で衝突が起きます。 その衝突の背景には、主人公が好きでもない男性を巡ってのねたみがあり、言いがかりといえそうです。そこから逃れようとしたことが、また別の災いにつながってしまうのが気の…

良くないことの暗示

『テス』の地の文は特徴的だと感じます。たとえば、登場人物がしたことだけではなく、気づかなかったことを記して、読者に本来はどうであった方が良かったかを示しています。 そういう記述を通して、登場人物の置かれた立場を知らせてくれていますが、良くな…

孤立

『テス』の主人公は、前回の記事に書いたとおり親の指図に従って行動しますが、そこで心地良くない経験をし、気の毒に思います。そうはいっても、何もかもが悪いということでもない様子もあります。 具体的には、住み込みで働き始めていて、働くといっても奴…

親の指図

『テス』の主人公は、自分の失敗によって家族に対して負い目を感じ、親からするように言われたことをすることになります。それは、ある人に会いに行くことでした。 会いに行った人には会えなかったもののその家族に会って話すことができました。歓迎されたよ…

マルサス

『テス』を読んでいたら、先日の記事にも記した主人公の家族構成に関する話がまた出てきました。 その中で、子どもがたくさんいて口が多くなっていることを指しているのだと思いますが、『人口論』を著したマルサスの名前が出てきました。少子化が問題になっ…

虫の食ってる星

『テス』の中に、主人公と弟が夜空を見ながら話す場面がありました。 主人公は、星をりんごの実になぞらえて、たいていはりっぱで無傷だけれど、虫の食ってるのも少しはある、としています。そして、自分たちがどの星に住んでいるかと問われて、虫の食ってる…

家族構成

『テス』を読み進めたところ、主人公の家族構成が紹介されました。 主人公が6人きょうだいで、末の子はまだ1歳であることがわかりました。豊かな家庭ではないようです。主人公と母親が会話する場面で、母親は方言だけで話すが、主人公は方言だけでなく学校…

主人公の登場

『テス』の今日読んだ箇所に、テスという名の女性が登場しました。題名になっているからには、この人物が主人公なのだと思います。 冒頭に登場した人物は主人公の父親であることがわかります。前にあった記述が伏線になって、この父親が主人公のそばに姿を現…

ハーディ『テス』

今日からハーディの『テス』を読み始めました。 ハーディの作品を読むのは初めてです。 原題には「ダーバヴィル家の」を意味する語が含まれていますが、日本での題名はその部分が省かれている場合が多いと考えます。 冒頭から、そのダーバヴィル家に関する記…