3年目の世界文学全集への挑戦

40代既婚の男がふと思い立って世界文学全集に挑んでいます

いまこの時を大切に生きる

 『誰がために鐘は鳴る』を読んでいるとよく主人公の心の中での独り言が長く続くところがあります。今日読んだ箇所もその中の一つです。

 愛する女性がそばにいて、それでも戦争に加わっている中で明日より先には一緒にいられるかわからないという状況にいる主人公は、その女性とともにいなかった過去でも訪れるかどうかわからない未来でもなく、いまこの時を大切にしようと考えた、というように受け止めました。

 このようなことからつながって、『いまを生きる』という映画があったことを思い出しました。

 以前、仕事の関係で、第二次世界大戦で戦ってシベリアに抑留されてから帰国した経営者の講演を聞きました。戦地に赴く時の気持ちを話してくれたことも印象に残っているのですが、そういう過去のことを話しながらも、いまが大事だ、というようなことを言っていたことが記憶に残っています。

 実際、人間には過去を生きることも未来を生きることもできず、いまこの時を生きることしかできないのですから、その時その時を精一杯生き、感じられるものを感じることが大事だと思います。

 しっかり意識しておかなければ、指の間をすり抜けるかのようにして時が流れていってしまいます。いまこの時を大切に生きることを心がけていきたいと思います。