3年目の世界文学全集への挑戦

40代既婚の男がふと思い立って世界文学全集に挑んでいます

人の命を奪うことについての考え方

 『誰がために鐘は鳴る』の主人公は、スペイン内戦において人の命を奪ったことが少なからずあるようです。心の中の会話に、殺した人数をおぼえていない、というような記述があります。

 好き好んでそうしてきたわけでも、自分に人を殺す権利があると思っているわけでもないこともわかります。自由と平等と友愛を信奉し、その実現のために戦っているというのが基本です。ほかの人の身ににふりかかった良くないことを阻止するためにのみ人の命を奪う権利がある、といっていて、この考え方に共感できる人は多いのではないかと思います。そうはいっても、実際には、個別の状況についてどう判断するかで人の意見は分かれるのでしょう。

 このブログの主としては、歴史上の尊敬する人物で同じような考え方に基づいて行動したと思われる人も、それよりも人の命を奪うことに対して強い姿勢で臨んでいた人もいて、結論を出しづらい問題です。

 そのほか、同じところで、人を愛することについて述べられているところもありますが、この話題については別に触れる機会があるのではないかと思います。