コントロールできることを増やすこと
『大地』の主人公は農民であることから、天候などの自然が経済力に大きな影響を与えます。この作品の冒頭のあたりでは日照り続きで作物ができずに餓死寸前まで追い込まれます。
しかしながら、話が進むにつれて、持っている土地が増えただけでなく自然から来る障害に対処できるようにもなっていっています。イナゴの大群が襲来したり、大洪水があったり、ということで被害を受けても壊滅的にならないように食い止めることができました。コントロールできないものがあることには変わりがなくても、コントロールできることを増やしています。
主人公自身にあきらめない態度や知恵があり、それに加えて、優秀で忠実な右腕のような存在や、意向どおりに働く使用人たちがいることによって、それが実現したようです。
一人の人ができることには意味があって大切ですが、一人だけではできないことがあるのも事実であり、人と力を合わせて物事に当たっていくことも能力の一つであることを考えました。