3年目の世界文学全集への挑戦

40代既婚の男がふと思い立って世界文学全集に挑んでいます

大地との接し方

 『大地』という題名にふさわしく、登場人物が留学先でその地と自分の祖国である中国との間の大地との接し方の違いについて考える箇所がありました。

 中国では人々が土に帰ることが長い間繰り返されて骨が土に埋まっており人間と大地とが近いのに対して、アメリカであると思われる留学先では歴史が短く人間と土とが同じようには近くないことから、人間は土から奪い取ろうとする、というとらえ方をしていると理解しました。中国では狭い農地に丁寧に手を加えて収穫を増やそうとするところが、アメリカでは大規模な農場で細かいことは気にせずに農耕をする、ということのようです。

 歴史が短いということについては、先住民の人々には違う認識があるのではないかと考えますが、農耕についての考え方は、西洋的な自然との接し方は自然を征服しようとするものだというような以前聞いた気がする話と整合しているように思います。