自分の国に対する見方
『大地』の三世代目の中心人物は、海外に留学している間に自らの国に対する誇りを強く持つようになっていきます。
実際に、中国には長い歴史がありますし、重要な思想や発明も生まれていますので、正しい誇りを持っていたという面があると思います。しかしながら、もう一つ、周りの人から見下されることに反発して、それが自分の国に対する誇りを鎧のように強化している面もあったようです。離れているからなおさらだと思いますが、自分の国にあった貧困などの問題を忘れて、肯定的なことだけが記憶に残り、現実よりも良くとらえるようになっています。
そういう思いを持ったまま、帰国して実際の状態を見ると、大きなショックを受けてしまうのではないでしょうか。