3年目の世界文学全集への挑戦

40代既婚の男がふと思い立って世界文学全集に挑んでいます

自己中心な人

 『谷間のゆり』の主人公が思いを寄せる女性の夫は、かなり厄介な人として描かれています。

 心を病んでいるというようなことも記されていますが、とにかく自分を中心に考えています。妻が自分のためを思ってしてくれることに感謝することもないように、自らを客観的に見ることができません。子どもが二人いる父親であるにもかかわらず子どものように振る舞います。

 若い時代には人間の悪い性質も世間の力で押さえつけられているが、年をとると欠点が外に出る、というようなことをこの人の妻が言っています。確かにそういうことはありそうな気がします。

 このように人のことを悪く思うのは簡単ですが、自らを省みる必要があります。感謝のない心や人を信頼しない態度は、このブログの主にも似たところがあると認めなければならないと思います。