3年目の世界文学全集への挑戦

40代既婚の男がふと思い立って世界文学全集に挑んでいます

蛍の飛来と犬の鳴き声

 『八月の光』の今日読んだ箇所では、ある登場人物が自分の祖父と父と兄に過去にあったことを話す場面がありました。

 祖父と兄は同じ人に殺されたようです。

 その話は、暗い部屋の中でされています。話を聞いている側の人物が質問をしたりして会話になっていますが、ところどころでどちらも黙っている時間があるように描かれています。そういう時に、蛍が舞い込んできたり、遠くから犬の声が聞こえてきたりします。部屋の暗さであるとか静かさであるとかが際立たせられているように受け止めます。小説を読んでも普段なかなかそういう記述を心に留めて味わうことができていませんが、もっと良く感じ取れるようになりたいと思います。