『ジェーン・エア』の主人公は、昨日の記事で触れた事件をきっかけに、同じ家で雇われている人たちのことを新しい目で見るようになったように思います。
その中で、ほかの人たちが自分に対して秘密を持っていると感じるようになります。これまではそのような印象はありませんでしたが、話に謎めいたところが出てきた気がします。
それでも、話は謎解きにそのまま進むのではなく、多くの来客へのもてなしに家の人たちが忙殺される場面に移ります。心に引っかかるものがありながらも、話がその方向に進みきらないことで、読者としてはじらされているような気がします。