2016-05-28 放浪 『ジェーン・エア』の主人公は、確信に基づく行動のゆえに、頼る人も食べる物もなく一人でさまよいます。 ときどき人と接触するものの、親身になって助けてくれる人とは出会えません。後から振り返って自らの経験を述べているという形式の作品であることから、主人公がこのあたりで命を失うことはないと分かっていながらも、安易にすぐに助けてくれる人と出会うようにはなっておらず、濃厚というのでしょうか、かなり重苦しい場面が続きます。