二重の考え
人間は完全に善良ではありえない反面、多くの人には邪悪な面だけではなく善良な面もあると思います。
『白痴』の今日読んだ箇所で、「二重の考え」という表現が出てきました。善と悪とが心の中で同居する様子を表現していると考えます。ある登場人物が、自らの悪事を悔いる思いを持つとともに、その善い思いを邪なことに利用しようとする思いがあることを主人公に伝えます。主人公は、人間にはそのようなところがあることを認めてその人を受け入れます。
この主人公には人が悪い思いがあることを隠せなくするようなものがあるのかもしれません。