3年目の世界文学全集への挑戦

40代既婚の男がふと思い立って世界文学全集に挑んでいます

信頼される誠実さと信頼に応えていく力

 『白痴』の主人公は、ある女性から待ち合わせて会うことを頼まれて、実際にその場所で出会います。それによって恋愛という面で関係が発展するかというとそうでもなさそうであるところが単純ではありませんが、主人公も恋仲になることを望んではいないのではないかと思います。
 二人の会話の中で、女性の側から、家族にも話していなさそうなことを主人公は聞かされます。恋愛感情はともかくとして信頼はされているようです。信頼されるような誠実さが伝わってきますが、信頼に応えていく力があるでしょうか。弱そうな感じがある人ですが、しっかりと立っていけたら良いなと思います。