3年目の世界文学全集への挑戦

40代既婚の男がふと思い立って世界文学全集に挑んでいます

味方

 『城』の主人公は知っている人が一人もいない地に来ています。出会うほぼすべての人が敵対的な態度か無関心な態度を示す中で、味方になってくれる人が一人いました。その人も、精神的な支えになるとしても、主人公にとって具体的な助けになるわけではありません。
 今日読んだ箇所で、もう一人味方になろうとしてくれる人が現れました。主人公に敵対的に接する人に対して抱いている思いがそうさせている様子です。
 味方のようで実は敵だったというような登場人物はけっこういますが、この作品ではどうでしょうか。全体に安心できない様子が漂っている中で、意外にこういう人たちは本当の味方かもしれません。