『ジャン・クリストフ』の主人公は、権威に対して反発する思いが強いようです。そのことが、おとなしめの友人との対比でよく示されています。
父親が酒に酔っていることが多かったり、学校でも教師との関係がうまくいかなかったり、ということで人を尊敬することが難しいようです。黙ってあらゆることに従うのが良いわけではないと思いますが、適切なものに適切に従うことは助けになると考えます。尊敬し、従順な態度で接することができるような対象を持つことができれば、主人公の人生にさらに新たな道が開けるのではないかと思いますが、どうなっていくでしょうか。