変わらない人
『ジャン・クリストフ』の主人公であるクリストフは、ある人物と久しぶりに再会します。
この人物は、経済的に豊かで、いわゆる善い人として生活していることが想像されます。その反面、変わろうとせず実際に変わること成長もなさそうです。クリストフから自分の知らないことを聞いてもそれに影響されません。凝り固まったものがあるように見えます。
この作品の背景になっている時代は現代よりも社会の変化が少なかったでしょうから、個人にとっても変わる動機も環境もあまりなかったのだろうと思いますが、変わろうとしないかたくなさはやはりほめられるものではないと考えます。
作品の中のこのタイミングでこういう人物と再会することにはどのような意味があるのでしょうか。