3年目の世界文学全集への挑戦

40代既婚の男がふと思い立って世界文学全集に挑んでいます

合名会社への吸収合併

 『白鯨』の今日読んだ箇所でも、捕らえた鯨はまだ主人公の乗っている捕鯨船につながれていて、その鯨をめぐる乗組員たちの行動が描かれています。そして、その行動を通して考えたことを主人公が述べています。
 鯨の背に乗っている仲間と一本の綱でつながれた主人公は、仲間が転落すれば自分も一緒に転落することを認識しており、それを生きているあらゆる者の境遇と同じであるとしています。自分の状態を、二人の合名会社に吸収合併されていると表現していますが、確かに、人はほかの人との関係の中で生活していて、自分でコントロールできることもあれば、そうできないこともあり、ほかの人に起きることのために大きな影響を受けることがあり得ます。
 だれとつながるか、そして、どういう気持ちでつながるかが重要だと思います。