3年目の世界文学全集への挑戦

40代既婚の男がふと思い立って世界文学全集に挑んでいます

眠れぬ夜

 前の記事で『イリアス』には強い人ばかり登場するというようなことを書きましたが、少し読み進めるとすぐにそれが覆されるような記述が出てきました。
 登場人物の中でも中心的な人物が、ほかの人たちが眠っている中で眠れぬ夜を過ごします。不安のためにそのようになっているようです。恐れもあるかもしれません。
 本来は味方であるはずの人との仲違いといった弱さも示されていますが、不安で眠らないというのはより人間らしく、ただ強い遠い存在ではないように思えてきました。