世界文学全集への挑戦、2年目に突入

40代既婚の男がふと思い立って世界文学全集に挑んでいます

遺体を巡る攻防

 『イリアス』には、戦っている両軍の主要な人物が討ち死にして、その遺体をどちらが確保するかを巡って争いが起きる場面が何度もあります。今読んでいるあたりでは特にそのことがよく触れられているように思います。
 味方からすれば、自分たちの主要な人の遺体が獣や鳥に食べられてしまうのではなく、家族のもとで手厚く葬られるようにしたいというのはもっともなことだと思います。敵にとっては、身につけていた武具を剥ぎ取る様子が何回も描かれていますので、それはするとして、ほかにそうしたい理由があるのかはよくわかりませんが、武具を剥ぎ取った後も遺体を確保しようとしているように見えます。
 そうした攻防の中で、無名の戦士たちも命を落としていますので、命の重さが人によって違うと見なされている様子が伝わってきます。