『テス』を読み進めて、主人公の人生の転機になる場面を今日読んだように思います。
つらい経験をして自らをみじめだと思っていた主人公は、狩りの獲物にされて瀕死の状態のキジたちを見かけて、苦しみを終わらせるために息の根を止めます。
その中で、自分はそのキジたちと同じような肉体的苦痛を経験してはいないということで、そこまでみじめではない、と考えるようになります。
人間の精神的苦痛は肉体的苦痛よりもきつい場合があるように考えますが、主人公の場合は、自分の精神的苦痛は命を失うほどの苦痛ではないととらえたということであると考えます。