世界文学全集への挑戦、2年目に突入

40代既婚の男がふと思い立って世界文学全集に挑んでいます

敵側の人たち

 『誰がために鐘は鳴る』は、これまで読んできたところでは主人公がいる場面の描写が大部分でしたが、1章をまるまる主人公がいない場で起きたことの描写に割いている箇所がありました。仲間たちの戦闘の場面です。

 そこでは、敵側の行動や心の中までが述べられています。敵側の将校が複数出てきますが、ファシスト側で戦っている人がすべてそのような思想を持っているわけではなく、共和国側に対して悪い気持ちを持っていないように描かれる人もいます。親友をその戦闘の中で殺されながらも、敵に対して人としての尊厳を認めて接している姿が示されています。

 ジャック・ビギンズの『鷲は舞い降りた』という小説を読んだことがあります。ナチス時代のドイツ軍の兵士たちが立派に行動しているように描かれていて、とてもおもしろく読みました。

 当然のことながら、物事は、ある側が100パーセント善で、ある側が100パーセント悪である、というような単純なものであるとは限りません。物事の表面を見て安直にそれに対する考えを決めることを避けるようにしていきたいと思います。