3年目の世界文学全集への挑戦

40代既婚の男がふと思い立って世界文学全集に挑んでいます

2016-01-01から1年間の記事一覧

2016年

2016年が暮れようとしています。 今年一番大きかったできごとは子どもが生まれたことです。 このブログの更新を続けることができたのも良かったです。 来年はもっと充実した内容にしていきたいと考えています。

近所づきあい

『ジャン・クリストフ』の主人公であるクリストフの新しい友人の家庭に関する記述が続いています。 父親の仕事上の失敗とその結果のために、家族は町の中での立場がとても悪くなります。小さい共同体の中で、助け合うことが生活の基本になっているのではない…

友人の家庭

『ジャン・クリストフ』の今日読んだ箇所でも、主人公であるクリストフの新しい友人の家庭についての記述が続いています。 豊かな家の生まれという設定ですが、父親の仕事の状況が良くなくなってきました。根拠のない楽観や、人との衝突を恐れることによって…

新しい友人

『ジャン・クリストフ』を読み進め、4巻のうち3巻目に入りました。 2巻目の終わりあたりで、主人公であるクリストフにとって特別な友人になりそうな人物との出会いがありました。そして、3巻目の冒頭では、その人物について詳しく紹介されています。 この作…

ジャンヌ・ダルク

『ジャン・クリストフ』の主人公であるクリストフは、ジャンヌ・ダルクの伝記を読んで心を動かされます。 ジャンヌ・ダルクの態度、特に温情と心のやさしさに感動し、それらを自分のものと比較することで、自らを省みます。実際に心に変化があるのだと思いま…

ルーブル美術館

『ジャン・クリストフ』を読み勧めて中で、主人公のクリストフがルーブル美術館(読んでいる訳ではルーブル博物館となっています)でレンブラントの作品を見る場面があります。 パリを舞台にしているので当然なのですが、ルーブル美術館にふらっと立ち寄れる…

環境を変えることの効果

『ジャン・クリストフ』の主人公のクリストフは、ドイツで周囲の人たちとうまくいかなかっただけでなく、フランスでも周囲の人たちとの関係が難しくなります。 ドイツの人たちとの衝突と、フランスの人たちとの衝突は、相手の性質か異なることから別の理由に…

クリストフの作曲活動

『ジャン・クリストフ』の最近読んだ箇所では、主人公であるクリストフのいるパリの状況についての記述が長く続いていました。 そして、話はクリストフ自身の作曲に移ったようです。才能があるという設定であることから良い作品ができているということなので…

クリストフが知り合った人たち

『ジャン・クリストフ』の主人公のクリストフは知り合いが増えてきて、代議士といった地位の人とも交流するようになってきています。 パリの芸術家や批評家や政治家などの様子が描かれていますが、総じて結局は自分を一番上にしたそうな印象です。それが人間…

冬至(昨日)

今日は本ではない話題にします。 昨日は冬至でした。今日が冬至かと思っていたら、うるう年には1日前の日になるということを初めて知りました。 昨日が冬至だったということは、今日からは前の日と比べて昼の時間が長くなっていきます。このブログの主にとっ…

上辺だけの関係と親密な関係

『ジャン・クリストフ』の主人公のクリストフはパリで親しい友人を作ることなく過ごしていた様子ですが、ある女性との間では親密さが増してきています。 その女性にとっては、クリストフが率直に話すことが気に入っているようです。パリの人たちの通常のつき…

演劇の鑑賞

『ジャン・クリストフ』の主人公であるクリストフは、音楽会に続いて演劇の鑑賞をすることになりました。 案内役の知り合いに否定的な感想を伝えると、また別の様式の演劇に連れて行かれます。この作品はこういうところが良くない、と言うとすぐにほかのもの…

よい書物を読んだり人生の経験を積んだりすること

『ジャン・クリストフ』を読み進めていると、パリの音楽事情についての記述がさらに続いていました。 主人公のクリストフの考えが記されているところに納得しました。音楽家には音楽だけでは十分でない、よい書物を読んだり人生の経験を積んだりする方がよい…

パリの音楽事情

『ジャン・クリストフ』の主人公であるクリストフは、新しい友人というか知り合いとつき合う中でパリの音楽事情を知ります。 演奏会がたくさんあることや、その割には演奏されている作品の幅が狭いことが紹介されています。事実とそう遠くはない記述なのだと…

脱出の糸口

『ジャン・クリストフ』の主人公であるクリストフは、パリに来てから経済的に厳しい状況にいましたが、演奏の実力によってそこから脱する糸口を見つけられたかもしれません。 前に進んでいくためにクリストフは人からの助けを必要としていますが、助けてくれ…

新生活

『ジャン・クリストフ』の主人公であるクリストフのパリでの生活は、難しいスタートを切ります。 知っている人がほとんどおらず、言葉もよくはできない中で、クリストフは異国の地に落ち着こうとします。 クリストフはパリで地元の人たちに会いますが、その…

パリ

『ジャン・クリストフ』の主人公のクリストフは、パリに移動しました。 花の都というイメージとは異なり、主人公がそういう地域を中心に動いているからか、かなり暗い場所として描かれています。 フランス語がよくできるわけでない中での移動ですからリスク…

乱闘の場面

『ジャン・クリストフ』の今日読んだ箇所では、珍しく、主人公のクリストフも加わる乱闘の場面がありました。 そしてこの乱闘が、クリストフにとって大きな転機になります。その話の進め方はうまいと思いました。 乱闘の背景に兵士たちの横暴な態度がありま…

家族とのつながりという壁

『ジャン・クリストフ』の主人公のクリストフは、新たな出会いを経験しながらも、閉塞したような状態から抜け出すことができずにいます。それでも、ついに決心をして大きな変化を自分の生活にもたらそうとします。 決心をしたからといって簡単にできるわけで…

形も根底もない不定な性質

『ジャン・クリストフ』の主人公であるクリストフは小都市で生活し、その都市の住民との間がうまくいっておらず苦しんでいますが、今日読んだ箇所にその関係の難しさについての記述がありました。このブログの主には全く異なる大きさで性質としては似ている…

無為無欲

『ジャン・クリストフ』の主人公のクリストフは、自分を助けてくれた親戚のことを知っている人たちと出会います。その出会い方が、これまでにもあったようにでき過ぎであるように思われるのですが、それはおいておくとして、そこでクリストフが聞いた話は、…

満ち足りることのできる心

『ジャン・クリストフ』の主人公と待望の出会いを果たした人物に、主人公との別れのときが訪れます。 この人物は年老いていることから、再会はないと思っているようです。そして、主人公が身近なところにいた間に、もっとこうであれば良かったというようなこ…

待望の初対面

『ジャン・クリストフ』の今日読んだ箇所でも感動的な場面が続きます。 二人の人物が互いに初めて会おうとしますが、すんなりとはいかずに不安にさせられます。しかし、予定どおりに会えなかったからこそ、二人をつなぐもののおかげで出会うことができた場面…

老いた日に与えられた喜び

『ジャン・クリストフ』の今日読んだ箇所では、記述がしばらく主人公から離れます。そして、その場面に心を動かされました。 善良そうな老人が、ある経験から喜びを得ます。すでに身寄りもなく、体調も良いわけではない中で、もしかしたらこの人物にとって初…

天才と天才の再会

『ジャン・クリストフ』の主人公であるクリストフは、以前に会ったことのある作曲家に会いに行きます。天才と天才の再会です。 クリストフはその作品を認められます。しかしながら、作品が認められて単純に仲が良くなるわけでなさそうなところが、うまく書か…

フランスの文学

『ジャン・クリストフ』の今日読んだ箇所で、クリストフはフランスの文学に触れる機会を得ます。そこで示されていた、クリストフが触れた作品の特徴とされていることがおもしろいと思いました。 その特徴とは、自分たちを非難して敵をほめることです。自らを…

理由のある苦しみ

『ジャン・クリストフ』の主人公であるクリストフは、孤立を深めていきます。 人間には、自分がしたこととは関係なく理由なしに降りかかってくると感じるような苦しみにあうこともあれば、自分が蒔いたものを刈り取っているような苦しみにあうこともあると思…

再会

『ジャン・クリストフ』の主人公は、さまざまな人と出会い、そして別れていますが、最近読んだあたりでも偶然のようなことをきっかけに人との新たな関係が始まっています。 その中で、電車で移動中に停車したときに、その少し前に知り合った人が反対方向の電…

私の国へいらっしゃいよ

『ジャン・クリストフ』の主人公は、フランス人の女友達と話す中で、ドイツの人間関係の煩わしさについて意見が一致します。それから、パリー(パリについてこう書かれています)のすばらしさを聞かされます。ここのところは、この女性が前の日には自分の生…

フランス人の女友達

『ジャン・クリストフ』の主人公はあるフランス人の女性と知り合います。この女性との交際を通じてドイツ人とフランス人との違いが示されていて興味をひきます。 主人公自身がドイツ人として生活する中で、まわりの人たちに対して思うところがあり、それがフ…