3年目の世界文学全集への挑戦

40代既婚の男がふと思い立って世界文学全集に挑んでいます

2018-05-01から1ヶ月間の記事一覧

招かれざる者

『怒りの葡萄』の主人公たちは、カリフォルニアに到着しますが、そこで冷たい扱い受けます。 招かれざる者として、元々の住民から差別的な言葉で呼ばれるようなことが起きます。自分たちの暮らしを新たに加わった人たちから乱されたくないということでしょう…

集会

『怒りの葡萄』を読み進めたところ、ある宗教の集会が行われる記述がありました。 日本にも進出していて、カルトだという評価もあるような宗教です。しかしながら、これまでに読んだ範囲では肯定的に描かれているように思います。

テント村

引き続き『怒りの葡萄』に描かれている、西へ移動する人たちの共同体についての記述を読みました。 「テント村」とされているその場は、滞在し続けることが想定されていない場です。そのため、生産活動はなく、持っているものを消費するだけです。目的地に着…

新たな共同体

『怒りの葡萄』の中で、西に向かって自動車で移動している人たちの共同体ができていく様子見読みました。 困っている者同士で助け合おうという姿勢は、この作品の中で既に見られるものです。それが指導者を持ったり、ルールができたりと、さらに共同体らしく…

「ボリシェヴィスキー」

『怒りの葡萄』の今日読んだ箇所に、主人公が、資産があるが故に人からお金を搾り取ろうとする人物と衝突する場面がありました。 その中で主人公は自分のことをボリシェヴィスキーだと言っています。注がついていて、ボリシェヴィキのことだとしていますが、…

不安を感じさせる話

『怒りの葡萄』の主人公たちはカリフォルニアに向かっていますが、その途中で、カリフォルニアから戻ってきたという人物から話を聞く場面を読みました。 期待していたことと違う話を聞かされ、ショックを受けた様子です。実際に何が事実なのかはわかりません…

自己憐憫

『怒りの葡萄』の今日読んだ箇所では、主人公が、ある自己憐憫は陥っている人物を叱責します。 実際に気の毒な状況はありますが、それが不利に働いているとしても、その他の手をつけられることについて努力していないことを指摘しています。 自分にあるそう…

家族が一緒にいること

『怒りの葡萄』の今日読んだ箇所では、主人公と家族がある決断を迫られます。 その中で、ほぼ全員が賛成した提案についてある人物が強硬に反対して、結論を覆します。家族が別々になって経済面では合理的と思われる道を取るという考え方よりも、家族が一緒に…

少しずつの思いやり

『怒りの葡萄』の記述が再び主人公たちから離れ、別の人たちの言動が記されている場面を読みました。アメリカらしいダイナーでの場面です。 ごく普通の、特に裕福なわけではない、そして特に善良そうなわけでもない人たちが、少しずつの思いやりを困窮してい…

「わたし」から「わたしたち」へ

『怒りの葡萄』にはところどころ登場人物から離れて筆者の考えらしきものだけが記されている箇所があります。 その中で、「わたし」が「わたしたち」に変わることについて書かれたところがありました。一人ではなく、同様の状態にある人が連帯することで、大…

運転初心者

『怒りの葡萄』の今日読んだ箇所で、主人公とその家族と、カリフォルニアへの移動中に出会った夫婦との間の話を読みました。 主人公の家族には自動車に詳しい人がいますが、話し相手の夫婦はそうではないようです。もともと免許証と自動車を持っていたわけで…

土葬

『怒りの葡萄』の今日読んだ箇所では、突然亡くなったある登場人物が葬られます。平常時でないことから、普通であると考えられるような葬り方ではありません。 故郷を後にせざるを得ず遠くへと旅を続けている最中だからこその不自由さがあります。 主人公た…

助け合い

『怒りの葡萄』の主人公たちは、ある場所で野宿をすることになりましたが、そこでたいへんな困難に直面しました。 自分たちだけでできたこともあったでしょうが、ほかの人からの助けを受けることができました。助けてくれた側の人たちにも余裕があるわけでは…

都市

『怒りの葡萄』を読み進めていて、主人公たちの旅が続いています。 都市を通過するところの記述を読みました。都市を初めて見る子どもたちが驚いていますが、確かに、ずっと農村で生活していれば、ちょっとした都市でも日頃見ているものと大きく異なることで…

経済情勢

『怒りの葡萄』の主人公と家族たちがカリフォルニアに向けて移動しているところを読んでいます。 その中で出会った人物と長めに話をしていますが、相手は国の先行きを強く不安に思っている様子です。個人でできることを超えて、経済的に厳しい状況があるよう…

思いやりのある行動

『怒りの葡萄』で人の弱みにつけ込んでもうけようとする商売人についての記述を読みました。カリフォルニアに向けて長い距離を移動している人たちに、移動に必要なものを高い値段をつけて売る人の様子が描かれていました。そのような人は実際に存在したのだ…

人間による耕作と機械による耕作

『怒りの葡萄』の今日読んだ箇所に、地の文で人間による耕作と機械による耕作との違いに関する記述がありました。 命のある人間の土地との関わりと、命のない機械の土地との関わりを対比させています。語り手の立場は、機械による耕作に対して否定的です。温…

持ち物の整理

『怒りの葡萄』の今日読んだ箇所で、主人公と家族たちは故郷を後にします。 そこに至るまでの間に、いくつか印象に残る場面がありました。そのうちの一つは、ある登場人物が、大事にしてきたと思われるものが収められた箱の中を整理する場面です。持っていく…

前倒し

『怒りの葡萄』の主人公と家族たちがカリフォルニアに向けて出発する準備をする場面を読みました。 作業を進める中で、出発までにすべきことを考えた結果、当初考えていたよりも早めに出発することにしたことが印象的です。 先送りではなく前倒しをするとこ…

孤独な人物

『怒りの葡萄』の主人公にとって身近なある人物は、とても孤独な人であるように描かれています。 この人物がしてきたことに関する記述が、孤独さをとても良く伝えているように思います。父親とも弟とも近いところに暮らしていながら、そこでの心のつながりが…

カリフォルニア

『怒りの葡萄』の主人公の家族は、カリフォルニアに移り住もうとしています。 カリフォルニアに行けば果物が豊富になっていたり、働き口がたくさんあったり、という噂話について主人公と母親が話す場面を読みました。実際、米国のほかの地方よりも恵まれた地…

時代の変わり目

『怒りの葡萄』を読み進めたところ、また記述が主人公を離れました。 元々住んでいた地を離れてカリフォルニアへ移り住もうという人が出発の前に家財道具を売る場面を読みました。自動車が普及する中で、動物については有用性が相対的に低くなって、売ろうと…

祖父母と兄弟たちの紹介

『怒りの葡萄』の主人公の両親に続いて、祖父母と兄弟たちが紹介されました。 祖父母が自己中心的な人物として描かれているという印象があります。根っからの悪人ではないにしても、粗野または野卑といった性質を持っているというところではないかと思います…

両親との再会

『怒りの葡萄』で、主人公がまず父親と、そして続いて母親と久しぶりに会う場面を読みました。 主人公とそのタイミングで会えるということは両親の期待をはるかに越えたできごとだったようです。それぞれ、うれしそうな、安心したような様子が、両親の行動を…

中古車の販売店

『怒りの葡萄』を読み進めたところ、これまでとは全く異なる場面が展開しました。 中古車を販売している店の様子のようです。カリフォルニアに行くために自動車を必要としている人に、あまり品質が良くない中古車を売っている、というようにとらえました。 …

隠れるという選択

『怒りの葡萄』の主人公は、自分の家に戻ってきたにもかかわらず、家を離れていた間の状況の変化のために、そこでは追われる立場になっています。 最初は対決することを考えながらも、友人の説得によって、隠れることを選びます。自分の生まれ育った場所に安…

故郷を離れない人物

『怒りの葡萄』の主人公が、昔からの知り合いと再会する場面を読みました。 この知り合いは、ほかの人たちが生まれ育った地を離れても、一人でその地に留まり続けています。さまざまな思い出がある地を離れることは、経済的に合理的でなくてもできない、とい…

帰郷

『怒りの葡萄』の主人公であると思われる人物が、年単位で家を離れていてから戻った場面を読みました。 主人公は、知らぬ間に状態が変わっていることに直面することになります。一つ前の章で描かれていた様子が、その変化を示していたのだと思います。状況が…

怪物

『怒りの葡萄』で描かれている農作物の不作は、農耕で生計を立てている人たちの生活に影響を及ぼしてきました。また、新たな技術によって、大規模な機械化された農耕への変化が起きています。 小作人は、銀行からの借金の取り立てのために農地を取り上げられ…

元説教師

『怒りの葡萄』に元説教師だという人物が登場しました。 説教師だった時代のことを話していますが、キリスト教徒であるこのブログの主にとっては気持ち悪い話でした。しばしばあることとして描かれているのか、変わったこととして描かれているのかは、よくわ…