3年目の世界文学全集への挑戦

40代既婚の男がふと思い立って世界文学全集に挑んでいます

2016-03-01から1ヶ月間の記事一覧

終戦後の変化

『風と共に去りぬ』の主人公の家は町のはずれにあるため、終戦後、北の方の戦場から帰る途中の元兵士がよく訪れます。 ただでさえ乏しい食料を分けてもてなすことになり、そういう人の来訪は、特に家の財産の切り盛りをしている主人公にとってはありがたくな…

南部の敗戦

『風と共に去りぬ』の中で、南北戦争が終わって南部の敗戦が決まるところまで読みました。 当時の伝達手段はそれほど発達しておらず、戦争のためにさらに脆弱になって、その情報が主人公に伝わるには数週間かかったようです。 アトランタが陥落したり、アト…

一難去ってまた一難

『風と共に去りぬ』の主人公は、一度、自分は最悪の状況にいると感じて人にもそのように言っていました。そこから脱したものの、それよりもさらに厳しいところに追い込まれました。 そのような中でも、できることを日々しています。そして、関係が近くはなか…

生活の再建

『風と共に去りぬ』の主人公は、家庭の中心となって、北軍によって壊滅的な打撃を受けた生活の再建に努めます。 馬が手に入ったことから、それに乗って近所の様子を見に行くと、ある家では3世代の女性たちが無事でいることがわかりました。喜びの叫びを持っ…

プロ野球開幕

今回は本とは別の話題について書きます。 先週金曜日にプロ野球が開幕しました。 このブログの主は中日ドラゴンズのファンです。試合の結果は初日以外は残念な結果となっていますが、手も足も出ないというわけではなく点を取れているのは明るい話です。その…

故郷への帰還

文庫で5冊に分かれている『風と共に去りぬ』の第2巻を読み終えました。 主人公はアトランタから生まれ育った家に苦労しながら帰ります。しかし、そこは戦争のために大きく変わっています。 親に頼る立場から家庭を支える立場に変わったことを自覚して、生き…

Gone with the wind

『風と共に去りぬ』の原題は"Gone with the wind"です。全編を通して1回だけこの表現が出てくる箇所を読みました。 新潮文庫についている注によって、この表現がイギリスのアーネスト・ダウスンという詩人の『シナラ』という詩からの引用であることを知りま…

主人公の義妹による出産の接近

『風と共に去りぬ』の今日読んだ箇所では、主人公であるスカーレットの義理の妹が出産がしそうになっているにもかかわらず、スカーレットが医師や年上の女性の助けを得られずに右往左往する様子が描かれています。 妊婦の身体が華奢だったり、近い場所で戦闘…

暗い場所での告白?

『風と共に去りぬ』を読み進め、主要人物であるスカーレットとレットがスカーレットが滞在している家の外で話し合う箇所を読みました。 レットから好いている思いが伝えられます。ただし、好きだけれど愛してはいないと言ったり、さらに相変わらず失礼なこと…

オバマ大統領のキューバ訪問

昨日に続いて本とは別の話題について書きます。 アメリカのオバマ大統領がキューバを訪問したのをテレビの報道で見ました。アメリカの大統領による訪問は88年ぶりだそうです。 このブログの主は40代で、生まれたときにはもう両国の間は国交が断絶していまし…

春分の日

今日は春分の日でした。 以前は意味について何も思わずにただ休んでいたと思いますが、最近は昼と夜の長さが逆転するということで心に励みを感じて過ごすようになっている気がします(実際には昼と夜の長さは同じではなく、光の屈折などの関係で昼の方が長い…

疎開

南北戦争での戦闘が近くで行われるようになって、『風と共に去りぬ』の主人公であるスカーレットのまわりには、アトランタを離れる人が増えてきています。いわゆる疎開をしたということだと思いますが、スカーレットは滞在している叔母の家から去るという選…

アトランタに迫る戦火

『風と共に去りぬ』では、南北戦争の進行の状況がけっこう詳しく述べられています。主人公がいるアトランタに北軍が迫ってきているのでそれは当然なのかもしれませんが、意外でした。そもそも、北軍がそれほどまでに南部に攻め入っていたことを知りませんで…

戦況

『風と共に去りぬ』で描かれている南北戦争の様子は、南軍の状況がどんどん厳しくなっていきます。 リンカーン大統領の演説で有名なゲティスバーグの戦いも、この作品の中では南軍のいくつかの敗北の一つとして、特に詳しく述べられることもなく触れられてい…

戦場で命を失う若い人たち

南北戦争が背景になっている『風と共に去りぬ』で、ついに主人公の身近な人たちに戦場で命を落とす人たちが出てきました。 若い人たちが志願して戦っていることから、親がまだ存命中で子どもが先に死んでいく、ということがしばしばあったのではないかと思い…

税または軍のための拠出

最近確定申告に行ったことについて考えていて、レット・バトラーは南部同盟への税金についてはどういう設定になっているのだろう、と思いました。 財産がある人たちは、軍費に充てるためにお金や持っているものを拠出していただろうと思います。レットは、北…

人から好かれることを求めない人物

『風と共に去りぬ』の男性側の中心人物であるレットは、人から好かれようという思いを持っていないように描かれています。 ほかの人たちよりも物事の実際の状態を良く知っていて、人にとって不都合なことでも遠慮なく口にします。そして、変化を活かして儲け…

非常時の利益

昨日、変化が益と損をもたらすことについて記しましたが、『風と共に去りぬ』の背景になっている南北戦争のような時期には大きな変化があって、知恵と実行力を持つ人にとっては平常時にはないような機会を提供するといえそうです。 男性側の中心人物であるレ…

変化がもたらす益と損

『風と共に去りぬ』は南北戦争の時代が背景で、そのために社会が大きく変わろうとしている時期が舞台です。その変化は、人によって益にも損にもなります。 ある登場人物は手紙の中で、戦争に負けるのが良くないのはもちろん、勝ったとしても戦争の前の生活は…

東日本大震災から5年

(日付が変わってしまいましたが)東日本大震災から5年が経ちました。 5年前、今のような午前0時台に普段とは違うルートで電車に乗ることができて帰宅していたのだったかもしれません。 個人的な経験は、電車が止まってなかなか帰れず、先に動き始めた別の会…

命の復活

『風と共に去りぬ』は新潮文庫では5冊に分かれていますが、1冊目を読み終えました。 1冊目の終わり近くに、とても心に残る場面がありました。やもめとして周囲から期待されることに押しつぶされそうになっていたスカーレットが、人からの期待や評判という束…

再会

『風と共に去りぬ』の今日読んだ箇所では、スカーレットとレットが再会します。 女性の手になる作品であることから、女性の見方で男性のどういう点をどう感じるのかの一例として興味深い記述です。 レットがするように、まじめな場にいながらも現れてしまう…

やもめらしさを期待されること

『風と共に去りぬ』の主人公は、やもめとしてやもめらしく振る舞うことを期待されます。そこには個人の思いや感情に対する配慮や同情はないように思われます。アメリカというと個人主義という印象を持っていますので、意外である気がします。 南北戦争で戦う…

アトランタ

『風と共に去りぬ』の第1部から第2部に進み、アトランタに舞台が移りました。 アトランタは南北戦争の頃に急速に発展したということを初めて知りました。4つの方向から鉄道が乗り入れるハブのようになっていたり、軍需工場ができたり、ということが発展につ…

急展開

『風と共に去りぬ』を読み進めたら、主人公があっという間に結婚しました。 南北戦争という背景があるからこそ、その時代の習慣とは異なる短い準備期間での結婚となったということですが、実際に男性の側が戦場に行く前に急いで結婚した人たちが当時いたこと…

中途採用の面接

今日は、最近勤め先であったことについて書きます。 先日、上司がする予定であった中途採用の面接を上司の都合で代わりにするように指示を受けました。これまでに新卒採用の面接はしたことがありましたが、中途採用の面接は初めてです。想定されているのは自…

戦争経験者の言葉

『風と共に去りぬ』のはじめのところは南北戦争前夜といった時期が舞台です。 主人公の父親の60歳ぐらいの人も、主人公と同世代の若者も、多くの人は北部と戦うことを強く望んでいる様子です。今日読んだ箇所では、そういう人たちの話を聞いた、耳の遠い、戦…

レット・バトラー登場

『風と共に去りぬ』の今日読んだ箇所から、レット・バトラーという人物が出てきています。 どういう展開になっていくかは知りませんが、そういう名前の主役級の登場人物がいることは知っていました。 良からぬ噂を立てられているようですが、どういう人であ…

大人同士の会話

『風と共に去りぬ』の最初のあたりでは、主人公は16才です。恋に心が揺れ動く様子が興味をひくように描かれています。 主人公の恋心についての記述が多い中に大人同士の会話もありますが、そこに、血のつながりが濃い人同士での結婚についてのある登場人物の…

使用人たち

『風と共に去りぬ』の登場人物には、奴隷として使われている奴隷が何人も出てきます。 主人公の家庭が特にそのように描かれているのかもしれませんが、奴隷という言葉から想像するよりも大事にされて重要な役割を担っています。奴隷というよりも使用人という…