3年目の世界文学全集への挑戦

40代既婚の男がふと思い立って世界文学全集に挑んでいます

2018-04-01から1ヶ月間の記事一覧

ヒッチハイク

『怒りの葡萄』で、ヒッチハイクをする人物とその人を同乗させる人物との会話の場面を読みました。 ヒッチハイクをしなければ無理な距離の移動は米国にはよくありそうで、米国らしい場面だと思いました。乗せてもらう側が卑屈になっていないのは、乗らせても…

スタインベック『怒りの葡萄』

今日からスタインベックの『怒りの葡萄』を読み始めました。 ハヤカワepi文庫に収録されている黒原敏行氏の訳によるものを読んでいます。 干魃の様子と思われるところから話が始まっています。

『居酒屋』を読み終えました

『居酒屋』を読み終えました。 パリの街は近代化していく中で、それとともに前進してはいけず、場合によっては変化の中で仕事での待遇が下がりさえする、時代の変化に取り残された人たちの姿を見たように思います。 また、アルコールの恐ろしさをこの作品の…

錯乱状態

『居酒屋』を読み進め、かなり結末に近づいてきました。 ある登場人物がアルコールの影響で病院に収容されている様子が描かれています。いわゆる錯乱状態だと考えます。変わった症例だということでインターンが観察しているということになっていますので、典…

再会

『居酒屋』の今日読んだ箇所に、主人公がある登場人物と再会する場面がありました。 これまでも重要な役割を担っていた人物であることから、再度登場するのがふさわしいようには思いますが、出会い方ができすぎのような気がします。 互いの関係について満足…

給料日

『居酒屋』で給料日のパリの様子についての記述を読みました。 給料を手に飲みに行く人たちがいれば、夫が給料を持って仕事を上がるところを待ち伏せする人たちもいて、それぞれの状況による明暗がほかの日よりも分かれやすいように思います。その中で、主人…

苦しみ

『居酒屋』の複数の登場人物がたいへんな苦しみの中にある場面を読みました。 読んでいてつらくなるような描写があります。この作品の背景となった時代のパリの現実から遠くはないのだと思います。 現代の日本にも同じ問題はあり、セーフティーネットは整備…

憎悪

『居酒屋』を読み進め、かなり結末に近づいてきました。 主人公の生活は苦しさを増しているようです。ただ貧しいだけでなく、身近な人との関係も壊れています。 「憎悪」という言葉が出てきましたが、世の中全体に対して憎悪を抱いているかのようです。実際…

アルコールの影響

『居酒屋』のある登場人物は、この作品の途中からずっとほぼアルコール依存の状態ですが、その影響が著しく目立ってきました。 アルコールに蝕まれた人の様子をここまで詳しく描写した文章は初めて読みました。本当にここに描かれているようになるのかはよく…

パリの街並み

『居酒屋』を読み進め、パリの街並みが新たにされる様子を読みました。 この作品の背景となっている時代には、ちょうど建物の大規模な建て直しが行われていたようです。 貧困から抜け出せない主人公と、新たにされていくパリの街とが好対照になっているよう…

親子間の確執

『居酒屋』の主人公と娘との関係はどんどん悪化していっています。 心のつながりがあるようには見えません。物質的に貧しくても関係が豊かならば耐える力になるでしょうが、物質的にも関係の面でも貧しければとても苦しい状態です。抜け出せる可能性がより高…

次の世代

『居酒屋』の記述の中心が、しばらく、主人公からその娘へ、新しい世代へと、移っています。 両親からよくしつけられていないことの結果が表に現れてきているようだと思います。しかしながら、一緒に働いている仲間も大差はなさそうですので、特別に状況が良…

ブランデー

『居酒屋』の普段は飲酒をしない主人公がブランデーを飲む場面を読みました。 主人公がアルコールの力に飲み込まれそうな様子で、恐さを感じます。この場面が、主人公がかつて現在の夫から口説かれていた場所で展開していて、巡り巡ってここに至ることにも考…

家庭内暴力

『居酒屋』の主人公の住まいの近くに住んでいる家族の中にある家庭内暴力に関する記述を読みました。 アルコールのために自制がきかなくなった父親の実の子どもに対する仕打ちが詳しく述べられていて、気持ち悪くなるような内容です。 いつの世でもどの地で…

隣人

『居酒屋』の主人公は、経済的な理由により家賃が安い住まいへと引っ越します。転居先の隣人についての記述を読みました。 隣りの部屋との間の壁が薄いらしく、隣りからの音が聞こえるようです。隣人は主人公にとって魅力的でない仕事をしていて、さらにいわ…

悪循環

『居酒屋』の今日読んだ箇所では、主人公とその家族の貧しい生活の様子が描かれていました。 心が荒れたためか仕事の質が下がり、待遇が悪化しているようです。そして、家族同士で心の面で支え合うこともできず、かえって傷つけ合っています。金銭面の貧しさ…

初めての聖体拝受

『居酒屋』の主人公の娘が初めての聖体拝受を受ける場面を読みました。 信仰深いようには見えないというか、かえって信仰に対して否定的である印象の主人公とその家族ですが、このことについては真剣に受け止めて大事にしているようです。それだけカトリック…

別れ

『居酒屋』の主人公の身近な人物の葬儀の場面を読みました。 遺体を棺に収めたりする人物とのやり取りといった細かいことまで描かれています。そして、主人公にとっては、この葬儀の日にほかの別れも訪れます。一気に多くのものとの縁が切れるつらい時期とな…

主人公の身近な人物の死

『居酒屋』の主人公にとって身近な人物が亡くなった場面を読みました。 それまで長い間にわたって面倒を見ていたわけでもない割にはその死を深く悲しんだり、元々険悪な仲であった親族同士が対立したりというように、人間の身勝手さが詳しく描かれています。…

転落

『居酒屋』の主人公の生活がどんどん転落してきています。ネタバレになってしまいますが、作品自体の中でも予告されています。 成功していたお店から客が離れていっています。いきなりそうなったのではなく、小さな不誠実から始まって、質の低い仕事ぶりが広…

噂話

『居酒屋』の主人公について、近所の人たちの間で噂話になっている様子が描かれているとのろを読みました。主人公のしていることはほめられたものではありませんが、まわりの人たちの噂話もいやらしさを感じさせます。 舞台となっているのはパリですから都会…

酒に飲まれる人物

『居酒屋』のある登場人物は、梯子酒の結果、自らは酔いつぶれて嘔吐し、その結果として身近な人に間接的に害を加えてしまいました。 酔って紛らわせたり忘れたりしたいような心の痛みがあるようには見えませんが、そういう問題ではなく、友だちづきあいの中…

新聞記事

『居酒屋』である登場人物が新聞の記事を友人たちに読み上げる場面を読みました。 紹介されていた事件は、現代の日本でも起きているようなことが多いと思いました。あえてそういう記事を読み上げているとはいえ、かなり暗いニュースです。

飲み仲間たち

『居酒屋』のある登場人物は、元々はあまりお酒を飲まない人でありながら、時代に飲む量が増えて、楽しむのを越えてお酒に支配されている様子です。 飲酒の習慣は、一緒に飲む仲間たちによって助長されているようです。そして、そういう仲間とばかり関係が深…

南フランスの料理

『居酒屋』の主人公は南フランスの出身です。パリでの生活が描かれていて、出身地を意識させるような場面はあまりないと思いますが、そういう記述が出てきました。 主人公と、主人公と一緒にパリに移ってきた人物には食べられて、まわりの人たちには食べられ…

急進的な思想

『居酒屋』のある登場人物の言葉によって、その人物が急進的な思想を持っていることが明らかになってきました。 人と親しくなりながら生活の一部は見せようとしないことと思想とにつながりがあるのかもしれません。性格の一端を示しているだけなのか、後で起…

和解

『居酒屋』では、登場人物同士の壊れていた関係が、意外なほどにあっさり修復される場面が一度だけでなくあります。 和解してくれると読んでいて気分は良いと思いますが、ここまで簡単に和解できると、その理由になるようなことの説明が欲しくなります。

涙を誘う歌

『居酒屋』の主人公の誕生日を祝う宴会についての記述を読み進めました。 順番に歌を歌っていますが、ある登場人物の歌が参加者たちの涙を誘っています。歌詞が紹介されていますし、うまく探せば曲もネット上で聞けるかもしれません。それでも、フランス語の…

歌が歌われる宴会

『居酒屋』の主人公の誕生日を祝う宴会についての記述はまだまだ続き、今日読んだ箇所では、参加者が順番に歌を歌っています。 歌の題名が紹介され、どのような様子で歌っているかが示されています。作品と同時代の人たいにとっては、題名を見れば心当たりが…

誕生日の宴会

『居酒屋』の主人公の誕生日を祝うための宴会に関する長い記述を読み進めています。 とても豪華な食事を用意していて、空腹時に思い出すと食欲をそそられます。食事を通して登場人物たちの性格や相互の関係が現れてきていて、巧みな表現技法だと思います。 …