変化がもたらす益と損
『風と共に去りぬ』は南北戦争の時代が背景で、そのために社会が大きく変わろうとしている時期が舞台です。その変化は、人によって益にも損にもなります。
ある登場人物は手紙の中で、戦争に負けるのが良くないのはもちろん、勝ったとしても戦争の前の生活は失われてしまう、と嘆いています。
それに対して主人公にとっては、社会が変わることはできることが広がることにつながり、益となりそうです。そうはいっても、社会が変わらないとしても、その人物自身の人からの評判に対する考え方が変わることで、すでに生活に変化が起きています。
ところで、先ほど言及した登場人物の手紙は、宛て先でない人が読んでいるという文脈で内容が紹介されています。この表現のしかたはとてもうまいと思います。