2016-07-04 外界からの訪問者が明らかにするもの 『魔の山』の主人公がサナトリウムへの滞在を通して変化していることが、ある訪問者との接触を通じて浮き彫りにされます。 時間の感覚も温度の感覚も、平地にいたときの元々の感覚とは異なっています。また、サナトリウムでの生活に対する自信のようなものも持っていて、しばらく離れているいわゆる普通の生活に戻りたいというようには思っていなさそうです。 それだけ居心地が良いということかもしれませんが、健康になってサナトリウムを去ることを望まなくなるような影響を与えるのではないかという気もします。