3年目の世界文学全集への挑戦

40代既婚の男がふと思い立って世界文学全集に挑んでいます

二重のメッセージ

 『白痴』の主人公は、深い洞察力を持っているように思いますが、単純なところもあります。
 今日読んだ箇所では、本当は会いに来てもらいたいにもかかわらず反対のことが書かれた手紙を真に受けていたところを、差出人の母親から娘の本当の思いを知らされる場面がありました。
 表の言葉の裏側に実際に考えているほかのことがあるのはやっかいですが、大人の間ではよくあります。そこを読み取らないのがこの主人公の長所でも短所でもあるのだろうと考えます。