3年目の世界文学全集への挑戦

40代既婚の男がふと思い立って世界文学全集に挑んでいます

対照的な聖職者たち

 『女の一生』にはときどき聖職者が出てきます。途中で交代しますが、前任と後任は対照的です。
 一方は物分かりがいいというか、人の罪に対して甘い態度を持っています。もう一方は掟を重視して人の思いを気にしません。受け入れられやすい、受け入れられにくい、という違いはあるにしても、共通しているのは、人に誤りを正そうという思いを持たせないことです。
 そういう聖職者たちは人々の信仰の妨げになりそうに思いますが、貴族にもそれ以外の人たちにも、心に信仰が深く根付いている人たちがいるようです。