3年目の世界文学全集への挑戦

40代既婚の男がふと思い立って世界文学全集に挑んでいます

素朴な人

 『ジャン・クリストフ』のまだ幼い主人公の周辺には、金銭や名誉に関する欲望を主人公を利用して満たそうとする大人たちがいます。それとは対照的に、素朴な人柄で主人公に影響を与える大人もいます。
 ある登場人物は、子どもながらに持っている主人公の虚栄心を感じ取り、それを指摘します。主人公にもそれは理解できたようです。虚栄心には気づきにくいと思いますので、それを指摘して逃れられるように助けてくれる大人の存在はたいへん大きなものであると考えます。