2016-12-06 理由のある苦しみ 『ジャン・クリストフ』の主人公であるクリストフは、孤立を深めていきます。 人間には、自分がしたこととは関係なく理由なしに降りかかってくると感じるような苦しみにあうこともあれば、自分が蒔いたものを刈り取っているような苦しみにあうこともあると思います。クリストフの苦しみは自らが招いているように思われますが、クリストフにとって、人のしたことに激情的に反応してしまうことは、制御不可能なことなのかもしれません。 クリストフはこの性質を捨て去ることになるのでしょうか。