3年目の世界文学全集への挑戦

40代既婚の男がふと思い立って世界文学全集に挑んでいます

平静さ

 『ジャン・クリストフ』の主人公であるクリストフはあるとき、とても大きな打撃を受けるようなことを知らされます。
 クリストフがそれを知らせる手紙を受け取ったときにそばにいた人物が、その後で事情を知って会いにいくと、クリストフは平静を保っていた、というように描かれています。
 描写がクリストフから離れ、それからクリストフに戻ってきたときには、もう心が静まっています。その間にどのような心の動きがあったかは記されておらず、想像するしかありません。
 考えさせられる描写だと思います。