『白鯨』の今日読んだ箇所では、主人公が乗っている捕鯨船の船長が、モービィ・ディックと呼ばれる鯨に対する強い復讐心をどのように持つに至ったかが記されています。
船長はこの鯨を、ただ単に身体の一部の機能を奪われた相手というよりも、この世にある悪いものすべてを象徴するもののように捉えているように思います。
主人公はほかの多くの乗組員ほどには影響を受けていないようですが、自らは同じような害を受けていない乗組員たちの多数にも船長の思いが伝わり、熱心にその復讐を共に遂げようとしている様子です。それほどの影響を与えることのできるほど強い思いだということであると考えます。