3年目の世界文学全集への挑戦

40代既婚の男がふと思い立って世界文学全集に挑んでいます

父と子

 『テス』の主人公に思いを伝えた男性が、実家に戻って父親に結婚したい意向を伝えに行く場面を読みました。
 この人物は、父親の期待に反した進路を選択していますが、それでも結婚のことについては父親の考えを確認しようとしています。この作品の当時は現代よりもそういうことが行われていたのだと思います。
 重要な問題についての考えは異なっても、互いに対して大事に思う気持ちは持ち続けている成熟した親子関係のようです。
 ふたりのやり取りの中で、父親が、主人公に大きな影響を与えた人物との間に接触を持っていたことが明らかになり、また登場人物同士がつながりました。