3年目の世界文学全集への挑戦

40代既婚の男がふと思い立って世界文学全集に挑んでいます

配当

 『白鯨』の主人公は、乗員になろうとする船を決めて、その意思表示をします。
 乗船を認められて報酬の話になります。米国では捕鯨船の乗員の報酬は、成果があった場合に配当として与えられるようです。仮に成果がなくても食事は与えられるようですので、生活していくことは可能です。配当は、地域で弱い立場になる人たちにも与えられるとのことで、捕鯨はそれほど社会の仕組みに組み込まれていたことがわかりました。

ナンタケット

 『白鯨』の主人公とその友人は、ナンタケットという町に移動します。
 ナンタケットとは見たことのある地名だと思ったら、ゼネラルエレクトリックのCEOだったジャック・ウェルチ氏の自叙伝に出てきてきていました。別荘を持っているようです。
 現在は避暑地とされているようですが、かつて捕鯨の基地であったことは知りませんでした。何かで読んだことがありながら覚えていないのかもしれません。

新しい友人 その2

 昨日の記事に書いた『白鯨』の主人公の新しい友人は、やはりかなり重要な役割を果たすことになりそうです。
 今日読んだ箇所では、その人物の過去が紹介されました。心の面でも身体的な面でも優れたところを示す場面がその後に続きます。人種差別のようなことがあるのが残念ですが、米国で実際に起こることとして避け難い問題なのだと思います。主人公はこの人物に敬意をもって接し、とても仲が良くなり、そういう人もいるということも示してくれています。

新しい友人

 『白鯨』の今日読んだ箇所では、主人公とある人物との関係が大きく近づきます。
 互いにそれまでの背景がまったく異なる2人であることから、とても良く補い合うことができるのではないかと思います。この友人も主人公がしようとしている捕鯨船での仕事に一緒に来て重要な役割を果たすのかもしれません。

ヨナ書に関する説教

 『白鯨』を読み進め、牧師による説教の場面を読みました。
 聖書のヨナ書からの話で、ヨナ書の記述があっさりしているところについても想像を膨らませて話していて、ためになる指摘もある説教です。
 聴衆が捕鯨船の関係者であるということで、鯨だとされている大きい魚が出てくるヨナ書から説き起こしているのだと思いますが、毎週それを続けるのは難しいと想像します。

説教壇

 『白鯨』の主人公が入った礼拝堂の中にある説教壇について、見た目に関する記述がありました。
 実在のものだということで、ウェブの検索をすると写真を見ることができました。このブログの主の想像力が足りないのでしょうが、写真で見たようなものはまったく思い浮かべていませんでした。
 知らないものでも実在するならば見た目を確認できるというのは技術の進歩のありがたい面です。

危険な仕事

 『白鯨』の主人公は、捕鯨船に乗る人たちが出発する前に行っていたという礼拝堂に行きます。著者のメルヴィルもそこに行ったことがあるそうです。
 そこで示されているのは、捕鯨は命まで危険にさらすような職業である、ということです。そして、命を落とした場合、家族の手元に遺体が届かないことが多そうです。
 軽めの語り口で話が進んできたこともあり、捕鯨の危険について考えていませんでしたが、主人公が危険な旅にでようとしているということがわかりました。