3年目の世界文学全集への挑戦

40代既婚の男がふと思い立って世界文学全集に挑んでいます

『白鯨』を読み終えました

 今日、『白鯨』を読み終えました。
 最後は、簡潔な記述でモービィ・ディックとの闘いの様子が締めくくられました。細かいことに触れていないことで余韻を感じやすいように思います。
 主人公が乗った捕鯨船の船長にとっては、できることをすべてしたということで後悔はなかった、と思いたいと考えます。
 毎日少しずつは読んだものの、事情によひペースダウンしていたので、読み終えるまでにかなり日数がかかりました。

目標

 『白鯨』を読み進め、かなり終わりに近づいてきました。
 モービィ・ディックとの対決が続きます。主人公が乗った捕鯨船の船長はあきらめずに挑み続けます。それを止めようとする人物もいますが、この船長にとってはモービィ・ディックに復讐することが人生の目標になっているようですので、それをやめてしまえば、生きる目的がなくなってしまいそうです。ほかの人を巻き込むことが良いとは思いませんが、この挑戦をしないならば生きていても意味がないと感じるでしょう。
 結末はこれまでにほのめかされています。もうすぐそこに到達します。

リターンマッチ

 『白鯨』の主人公が乗った捕鯨船は、船長の的確な指示により、再度目的とするモービィ・ディックと出会うことができました。
 この頃には、乗組員たちも集団として興奮状態になっているようです。一体感はあるかもしれませんが、冷静な判断力を持てるでしょうか。

対決

 『白鯨』もかなり終わりに近づいてきました。ついに、タイトルになっている白い鯨のモービィ・ディックが主人公の乗った捕鯨船の前に姿を現しました。
 この捕鯨船の船長にとって待ちに待った対決のときです。
 モービィ・ディックの強さが活き活きと描かれています。

 『白鯨』の今日読んだ箇所で、意外に思うようなことがありました。主人公が乗っている捕鯨船の船長が涙を流して思いを口にしたことです。
 強さが前面に出ていたこの人物にも心の痛みがあることが示されたように思います。40年間、恐らくあまり思いを打ち明けることをせずに自分の力に頼り張りつめた状態で生きてきた中で、ふと心の緊張が解けたのでしょうか。
 親しい人に感じていることを話すことができていたならば、また違った状況があったのではないかと思います。

執着

 『白鯨』の主人公が乗った捕鯨船の船長は、自分に深手を負わせた鯨への復讐について強い思いを持っています。というよりも、その思いに支配されているようです。
 ほかの人に対する共感など、人生にとって大きな意味を持つ感情を持つ余地がなくなってしまっているようです。
 あきらめないことは大事だと思いますが、人との関係よりも大切になるような物事へのこだわりには問題があると思います。

救命浮標

 『白鯨』で少し前に出てきた、ある登場人物のために作られながら使われなかった柩が再び出てきています。
 今度は、加工して、遭難したときにつかまって沈まないようにするための救命浮標にすることになりました。こういう再登場をさせるために作られていたのですね。
 この後で話の中で重要な働きをするかもしれません。