3年目の世界文学全集への挑戦

40代既婚の男がふと思い立って世界文学全集に挑んでいます

憲法の制定

マリー・アントワネット』を読み進めて、憲法ルイ16世が承認することになるところまで来ました。
 承認せざるを得ないために承認したのでしょうが、この時期には珍しく、国王万歳、王妃万歳、と言ってもらえたようです。しかしながら、もはやそれが続くことはないようです。
 ルイ16世マリー・アントワネットも自由を失いました。それと反対に自由を手にした人たちがいると思います。王室と民衆の両者に自由がある状態はあり得ないのでしょうか。

欺き合い

 『マリー・アントワネット』を少し読み進めてみたら、昨日の記事で書いたように相互に理解し合ったと思った王室側と国民議会側の人たちはそれほど良く理解し合っていたわけではないことがわかりました。
 相手が想像していたような極悪人ではないとは思ったかもしれませんが、信頼し合って助け合うような関係にはならず、かえって相手を欺き、利用しようとしているようです。
 欺き合いをしているのはこの人たちだけではなく、ルイ16世の弟たちやほかの国々の君主たちも人を欺くことを通じて自らの利益になることを図っている様子が描かれています。

相互理解

 『マリー・アントワネット』の今日読んだ箇所に、意外な場面がありました。
 ルイ16世たち王室の関係者と国民議会の議員たちが狭いところに一緒にいる中で話し合い、互いのことを想像していたような悪い存在ではないと思うようになっています。中には、女性から好意を寄せられていると勘違いする男性まで出てきます。
 良くない印象を持ったまま直接触れ合うことをせずにいて、悪い想像が膨らんでいたのだと思います。話し合って互いのことを知り合うことの重要性を考えさせてもらいました。

庶民の家

 『マリー・アントワネット』に描かれたパリからの脱出は頓挫し、ルイ16世マリー・アントワネットは庶民の家に滞在することを余儀なくされます。
 マリー・アントワネットにとって庶民の家に足を踏み入れたのは初めてのことだったようです。王室の人たちにとってはそれが当然だったのでしょうが、社会からいかに遊離していたかがうかがわれます。

機転

 『マリー・アントワネット』の、ルイ16世たちによるパリからの脱出の場面を読み進めました。
 ツッコミどころというか、考えが足りていない点が散見される逃避行ですが、ある人物の機転を利かせた行動がなければ妨げられずに成功していたかもしれません。
 待ったをかけた人物は、それに足る準備ができていたために、いざというときに行動することができたのだと思います。日頃の意識の持ち方の大切さを考えさせられます。

脱出の計画

 『マリー・アントワネット』の記述は、ルイ16世マリー・アントワネットとその家族がパリからの脱出を図る場面になって緊迫してきます。
 その計画を実行する日の様子が巧みに描かれていて、読んでいてスリルがあります。脱出しようという意図とはあまりにも相容れないような作法が王室にはあるようで、それが足かせになるようです。
 マリー・アントワネットにとって特別の友人である外国人の貴族は、この計画のために命がけで準備をしていて、マリー・アントワネットに対する純粋な思いを感じます。

革命勢力からの内通者

 『マリー・アントワネット』の中で、革命を起こす側にいながら王室とも通じていた人物が紹介されていました。
 革命が利権のようになってしまうと、それに関係する地位を利用して私腹を肥やす者が出てくる、ということであると思います。
 たいへん活力のある人物として描かれていますが、実際に人に対して大きな影響を与えるような非凡な人物であったのでしょう。突然亡くなったようですが、生きていたらさらにどのようなことをしていたでしょうか。