3年目の世界文学全集への挑戦

40代既婚の男がふと思い立って世界文学全集に挑んでいます

生活の再建

風と共に去りぬ』の主人公は、家庭の中心となって、北軍によって壊滅的な打撃を受けた生活の再建に努めます。
 馬が手に入ったことから、それに乗って近所の様子を見に行くと、ある家では3世代の女性たちが無事でいることがわかりました。喜びの叫びを持って迎えられた様子が描かれていますが、互いの安否がわからない中で突然隣人が目の前に現れたらその喜びにはたいへんなものがあると思います。そこが簡潔に書かれていることろが想像を膨らまさせます。
 その隣人たちから食料を分けてもらったり、綿花畑から収穫をしたりして、生活がどん底から立て直されてきて希望が見えます。そうなるためには綿花の収穫を自分たちでしなければならず、奴隷たちを働かせていた白人の主人たちや家の中でしか働いていなかった黒人の使用人たちにとっては考え方を大きく変える必要があります。戦争はそのようにして価値観の転換を迫るものだと思います。

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