『白鯨』の今日読んだ箇所に「泡食う」と訳されている、過度に怯えるという意味の言葉が出てきて、長めの原注が付いていました。その原注によると、この言葉はシェイクスピアの作品にも出てくる古い言葉であるようです。
その言葉が移民とともに北米大陸に渡ってきて、捕鯨をする人たちに受け継がれた、ということのようで、それ以外の人たちにとってはなじみのない言葉として取り扱われています。鯨捕りの勝手に生み出した野蛮な言葉だろうと思われるが、そうではない、といった記述に、主人公を通して自らの経験を記している著者の誇りを感じます。